皆さんこんにちは!
ウマ娘メインストーリー最終章後編はお読みになったでしょうか?
物語が完結して振り返ってみると、どのストーリーも非常にドラマチックで考えさせられる内容だったなぁと思います。
ウマ娘ハーフアニバーサリーとメインストーリーの完結を記念してこのブログでは一章から最終章までのメイン楽曲の魅力をストーリーと絡めて解説していくシリーズを投稿したいと思います!
まずは第一章から
はじまりのSignal
です!
それではLet’s GO!
Section1 ~はじまりのSignal~
この楽曲の魅力は何と言っても始まりを予感させる、そんな軽快さにあると思います。
それは歌詞においてもそうだし、作曲編曲面から見ても”軽快さ”を意識してると感じました。
全体的に重低音というよりも高い音重視で作られていて、ドラムセットのバスドラムは軽く、ベースギターもテンポを刻んで強調するというより、メロディーのように奏でる部分が目立っています。また、エレキギターの音作りも低音ではなく高音よりです。
高い音が中心となって編曲されている状態を僕は勝手に「重心が高い」と呼んでいます。※音の明るさを工学的に説明するものとしてスペクトル重心というものがあるのですが、僕が上手く解説できないので割愛します。そういうのもあるんだ程度に思っておいてください。
しかし、軽快さの中にも何か所かドラマチックな部分を作りだすことによって感情に訴えかける、メッセージを伝えるという動きも強い印象を受けます。
この軽やかさとドラマチックさの対比がキモなのですが、そこに至るまでの組み立て方が非常にわかりやすく、ポップス曲の王道を行っていると言っても過言ではないと思います。
平易に言うとこの曲はAメロでBメロサビの組み立て方が非常に良く出ていて、弊記事ではこの三つをHOP STEP JUMP!!という分類をして解説していきます!
Section2 ~HOP~
この曲はサビ始まりなのですが、これは曲頭のインパクトを確保するための手法です。
上記のHOP STEP JUMPには当てはまらないエクストラな部分となっていますので主要な解説はAメロから始めさせていただきます。
歌詞でいうと「始まる予感 トキメク予感」 ~「どこまでだって行けそうなんだ」 ですね。
ここは曲のスタンスを理解してもらうため、とにかく軽やかに流すことを主軸に置いています。
右側をピアノ、左側をギターの柔らかいアルペジオで始まります。そして「止められない」のあとで左側のヴァイオリンがピッツィカート(弦を指ではじいてギターのように短い音を出す)で合いの手を入れています。軽やか感MAXですね~
そこからAメロの繰り返しに入るのですがこの部分は曲自体の自己紹介を兼ねているため、バンド系楽器を全部動員してサウンド全体のバランスを主張してからBメロにバトンを渡しています。
歌詞を見ると「予感」だったり「どこまでも」だったりと前を見た表現が目立っていて「走り出す」などの軽快さをもった歌詞とあわせて、曲を前進させていく力が強いですね。
Section3 ~STEP~
続いてBメロです。
ここからJUMPに向けてどんどん加速していきます。ここで出てくる楽器がグロッケンです。
グロッケンは正式名称を「グロッケンシュピール」といい、いわゆる鉄琴の一種です。
どういう音か聴いていただきましょう!。
とてもキラキラした音ですね!この音、Bメロをはじめいろんなところで聴こえてくるのではないでしょうか?
この金属的でキラキラした音こそがこの曲において主旋律をよりきらびやかに、軽快に聴かせる名脇役です。
もしかしたらグロッケンじゃなくてグロッケンっぽいシンセサイザーかもしれないけれど本質は同じなのでグロッケンとして紹介しました!
このように音が特徴的な楽器を用いて曲全体の印象を整える手法は現代見られる、音楽のいたるところで使われているものです。いわゆる効果音とかFXといわれているものの一種ですね。
曲を構成する楽器で、普通とはちょっと違う音が聴こえたら効果音を探してみるのもまた、音楽の別の楽しみ方といえるかもしれませんよ!
ちょっと脱線してしまいましたね。
この軽やかさに加えて上昇していくヴァイオリンなどがサビへ向かう体制を整えていきます。
歌詞は「自信が持てなくて弱気になる時には」というマイナスな表現から「あの日の気持ち思い出そう」というプラスな表現に飛ぶ逆接的な表現になっています。これもまたサビへの助走を感じて良いですね。
この助走を経て”Let’s go! start!! ”に至るわけです。まさにSTEPです。
Section4 ~JUMP!!~
そして高まったテンションを全部放出するようにJUMP!!
“Let’s go! start!!”のサビに突入します。
このサビ始まりのLet’sと go!と start!!に割り振られている三音もとても象徴的ですね。
コード的にもリズム的にもこの三音がHOP STEP JUMPをすることによってサビ始まりの印象をより強くしています。
これだけ印象的なサビを曲頭に持ってくることができたのがこの曲の強みでもありますね。
先ほどご紹介したグロッケンもサビのメロディと一緒になって動くことによってキラキラ感を強調しています。
コードのドラマチックな動き、それから「さぁ輝こう」「飛び出そう」「踏み出そう」といったメッセージ性の強い歌詞が続いており、爽やかさの中にも聴いてる人に何かを伝えようといった強い気持ちを感じる部分となっています。
まとめ
この記事では”HOP STEP JUMP!!” を合言葉にはじまりのSignalを解説させていただきました。
爽やかさの中に宿るドラマを感じていただけましたでしょうか?
この曲は確かに己の使命を成し遂げたメジロマックイーンの歓びの歌でもあると同時にこれからウマ娘をプレイしていくトレーナーへの問いかけ、呼びかけの歌でもあると言えるのではないかなと僕は思ってたりするわけです。
ウマ娘が始まった。それだけでなくトレーナーたちもコンテンツの一部に参加している、これから参加していくんだ!という気持ちにさせてくれるこの一曲、ハーフアニバーサリーの節目にもう一度聴いてみてはいかがでしょうか?
メインストーリーをこの機会に見直してみるのもいいかもしれませんね!
それでは!!!
爽やかだぁ……